母子が危険に晒される…というケースはほとんどありません。また、高齢初産婦に起こりがちな妊娠中毒症や合併症を早急に認知し、管理する方法も確立されています。しかしながら、やはり35歳以上の出産·妊娠において母子ともに異常が増えるのは事実です。そうしたリスクをきちんと受け入れることも、高齢出産·妊娠には大切なことでしょう。ただし、むやみに不安を募らせることはありません。自分自身はもちろん、医師や赤ちゃんの生命力を信じて臨みましょう。
また、「超高齢出産」という言葉を知っていますか?これは数年前につくられた専門用語で、50代以上の閉経後の女性が出産·妊娠することを意味します。医学の発達によって卵子や精子が凍結できるようになり、最近では人工ホルモンを注射し続けることで閉経後の女性でも出産·妊娠することが可能となりました。海外では、こうした技術を使って妊娠するケースがわずかながらに出てきた・・・と報道されています。
ただし、超高齢出産には哲学的な問題や生命倫理が隠れているので、現実的とはいえません。しかしながら50代の女性も出産·妊娠する可能性がある・・・という点では、「もう産めないかも知れない」と思っている40代の人にとって、高齢出産というプレッシャーをほんの少し軽くしてくれるでしょう。