痛風の症状・原因
「風が吹いても痛い」病気として有名な痛風。痛風の原因となる高尿酸血症は、腎臓の機能を悪くしたり、動脈硬化を進めることがわかっています。症状と原因についてわかりやすく解説します。
痛風の症状
尿酸値が高いのはビールの飲みすぎ、と思われがちですが、すべてのアルコールは尿酸値を上昇させます
「風が吹いても痛い」という意味の病名どおり、ひどい痛みが特徴的な痛風。主な症状は、骨折以上とも言われるほどの強い痛みで「痛風発作」と言います。
足の親指の
関節やくるぶしなどに起きることが多く、赤く腫れて激烈に痛むのが特徴。足の痛みと痛風の関係はよく知られているようで、足を引きずりながら、ご自分で痛風を疑って診察室に来られる患者さんは少なくありません。
痛風の原因
痛風は「高尿酸血症」という病気が原因で起きます。激烈な痛みを起こす痛風発作は、この病気が原因で起きる関節炎のためです。体内で増えすぎた尿酸の結晶が関節の中にできることで炎症を起こすのです。
そもそも尿酸というのは、食物にも含まれる「プリン体」と呼ばれる物質が体内で代謝されてできる物質で、通常は尿中に排泄されます。排泄される前段階では血液に溶けた状態で存在していますが、尿酸の血中濃度が高い状態が続くと、血液に溶けきれなくなってしまい、関節などに結晶として溜まってしまうのです。通常はないはずの結晶が溜まることで炎症を起こし、激烈な痛みが起こります。このように尿酸の血中濃度が高い状態を「高尿酸血症」と言います。