今年3月26日から米国ワシントンDCで行われていた「Women’s Health 2010」に参加してきました。Women’s Healthという国際会議は、米国女医会とVirginia Commonwealth University(VCU)Institute of Women’s Health(バージニア・コモンウエルス大学、女性の健康センター)が共催し、毎年行われています。Women's Health 2010 は26日から29日までの4日間開催され、生活習慣病、たばこ、がん、不妊、暴力などさまざまな領域の講義がわかりやすく、かつ楽しく行われました。4日間で、女性の健康に関する情報の概要がつかめるので非常に効率がよく、早朝からのヨガ教室や栄養バランスのよい食事など健康に配慮されており、何よりも、初めて会う女性たちとの賑やかなおしゃべりが楽しい会議となりました。
1996年以降、主要な医科大学に女性の医療に特化した臨床、教育、研究、一般の方への啓発活動を行うことを目的としてNational Centers of Excellence in Women's Health(国立女性健康研究拠点センター)が設置されました。VCUは2003年からこの一員になっています。 Women’s Health 2010にもOWHがブースを出しており、とてもよい健康情報資料を展示していました。こうした健康情報資料は国が作成しており、中立的な姿勢で、国民の健康統計に基づき、正しい医学的情報を提供しています。
OWHが作成した「The Healthy Woman :A complete Guide for All Ages」は約500ページ、総カラーの本で、大きな字、読みやすい表現、魅力的な写真やイラストでできていました。心臓疾患、脳卒中、がん、糖尿病、自己免疫疾患、血液疾患、性感染症、HIV/AIDS、産婦人科疾患、妊娠、母乳、メンタルヘルス、暴力、泌尿器疾患、消化器疾患、呼吸器疾患、口腔保健、皮膚や毛髪、栄養、運動、痛み、代替医療など広範囲な内容でした。
同じくOWH作成の「A Life time of Good Health」は、女性がそれぞれの年代で行うべき健康チェックや予防接種について書かれています。一覧すると次のようになります。
このほか、家族歴や既往歴がある人(ハイリスク者)には、推奨される健診や予防接種が細かく記載されています。
日本の予防施策と比べて、どのように感じられますか? 予防接種や生殖器関係の予防が日本より重視されている気がしますね。また、個人のリスクに応じて行う、という柔軟性があるようにも感じます。
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